持続的に発展する経済システムの作り方

今回取り上げるのは、時間を通貨とする経済システム「タイムバンク」を発明した
株式会社メタップス代表の佐藤航陽さんの「お金2.0 新しい経済のルールと生き方

佐藤さんは、母子家庭で育ちで、4人家族の世帯収入が厳しいときは
100万円台だったことがあったそうで、物心ついたころからお金や経済に関心があったそうです。

現在は、フィンテックの一翼を担う注目される起業家になった著者が
本書のなかで、新しい金融、経済の方向性を示しています。

たくさんの読み応えのある論考があったのですが、

本書にある「持続的に発展する経済システムの作り方」は、
わたしがコンサルタントとして指導しているオウンドメディアの構築、運営に役立つお話でした。

「経済システムに必要な5つの要素」は何かというと

  • インセンティブ
  • リアルタイム
  • 不確実性
  • ヒエラルキー
  • コミュニケーション

の5つで、この5つが内在している経済システムは、持続的に発展していくことが可能。

当然、オウンドメディアも経済システムのひとつなので、これらの要素を押さえることで、
発展させていくことができるのではないかと思います。

インセンティブ(報酬が明確である)

読者にとって、何らかの報酬やメリットがなければ、オウンドメディアは成立しません。

報酬、メリットがあるのは当たり前のように感じますが、この要素が抜けていて失敗することが
実はもっとも多いんだと佐藤さんは言っていますが、まさにその通りだと思いました。

オウンドメディアは、ブログと似ていますが、ブログではないんですね。メディアなんです。
メディアであるということは、商品の売り込みをするのではなく、

「読者にとって役立つ情報」
「読者にとって価値ある情報」

を提供していくことが大前提になります。

つまり、オウンドメディアにとって、読者の報酬やメリットに該当するのが、
読者にとって役立つ情報、価値ある情報ということになるんですね。

だとすれば、妥協なく、価値を追い求めて記事を投稿していくことが重要になるでしょう。

オウンドメディアを見ていると、佐藤さんの言うように、報酬やメリットの視点が欠けていて
商品の売り込みやアドセンスばかりに注力しているものがよく見られるのですが、
持続的に発展していくようにはならないので、注意したいですね。

さらに本書では、現在は頭文字をとって3Mと著者が呼んでいる
「儲けたい・モテたい・認められたい」という3つの欲望が強いので、
3Mを満たすようなシステムが急速に発展しやすいと述べられています。

つまり、急速に伸びていくオウンドメディアの条件としては、
儲けたい・モテたい・認められたいの3Mをテーマに扱ったものがよいと言えるでしょう。

リアルタイム(時間によって変化する)

リアルタイムとは「時間によって変化する」ということで、
佐藤さんは、かならずしもリアルタイムでなくてもいいのですが、
状況が変化していくことを参加者が知っていることが重要だと言っています。

なぜなら、人間は変化が激しい環境では、緊張感を保ちながら熱量を高く活動することができるが、
変化がまったくない環境で生活すると、緊張も努力もする必要なくなるので、
全体の活力は次第に失われていきくからです。

つまり、オウンドメディアでは、毎日記事を投稿して、変化を見せることが必要だということです。

もちろん、在り来たりで、内容の薄いスカスカの記事ではなく、
気づきや学びのあり、読み応えのある記事を書き続けることが大事です。

また、記事の質をあげることで、オウンドメディア全体の価値を高めていくことも必要です。

不確実性(運と実力のバランス)

佐藤さんは、不確実な要素があった方が、経済システムとして活気が出ると言っています。

人間は生存確率を高めるために不確実性を極限までなくしたいと努力しますが、
不確実性がない世界では想像力を働かせて積極的に何かに取り組む意欲が失われるてしまう。

自らの思考と努力でコントロールできる「実力」の要素と、
コントロールできない「運」の要素がうまいバランスで混ざっている環境の方が
持続的な発展が望めるというのがその理由です。

オウンドメディアの場合、アクセスを集めるために、
キーワード検索需要に基づいてキーワードを決めて、記事を書いていきますが、
かならずしも検索結果で上位表示されるわけではありません。

どうしても運に左右される要素があるわけです。

ただし、読者が求めていることを他にはないレベルで記事にしていく、
つまり「実力」を発揮することで、ある程度は「運」の要素をカバーできるんですね。

なので、オウンドメディアは、佐藤さん流に言わせれば、
「実力」と「運」の両方の要素を持ち合わせた持続的発展型メディアと言えるでしょう。

ヒエラルキー(秩序の可視化)

佐藤さんは、持続的に発展する経済システムには、ヒエラルキーがあって、
秩序が可視化されていることが必要であると言っています。

なぜなら、経済は実物のない参加者の想像のなかだけにある「概念」に過ぎないので、
指標がないと参加者は自分の立ち位置がわからなくなってしますからです。

また、指標が存在することで、距離感や関係性を掴みやすくなるメリットがあります。

秩序を可視化する方法としては、偏差値、年収、売上、価格、順位のような数字、
また身分や肩書きのような分類など、さまざまな基準で可視化することができます。

オウンドメディアでは、記事の人気ランキングや
目的やジャンル別のまとめ記事のなどがこれに当たるでしょう。

確かに、記事に人気ランキンやまとめ記事があると、読者にとって使い勝手のよい
オウンドメディアになるので、秩序の可視化という概念はとても大事ですね。

コミュニケーション(参加者が交流する場がある)

最後に、佐藤さんは経済システムに
参加者同士のコミュニケーションの機会が存在する必要があると言っています。

人間は社会的生き物なので、他者と交流しながら互いに助けあったり
議論したりする場が存在することで、全体が一つの共同体であることを認識できるようになるからです。

コミュケーションの場を通して、問題があったらアイディアを出し合って解決したり、
1人ではできないことを共同で実現したりできるようになります。
この要素が、システム全体がまとまる接着剤としての機能を発揮すると述べているのですが、

まさに、自分としては、この点が課題かなと思っています。

投稿した記事に対して、コメントをいただいて、返信をすることはあるのですが、
コミュニティのように交流をするというレベルまでは達していません。

記事ごとのコメント機能では限界があるので、別途交流できるような仕組みを内在するか、
外部に設けるのかというのも悩みどころですね。

ただ、たくさんの参加者が集まれば、セミナーや交流会、オフ会と形で
ネットからリアルへ場を移してコミュニケーションをするというのもアリかなと思っています。

まとめ

持続的に発展する経済システムに必要な5要素は、非常に示唆に富むもので、参考になりました。

本書では、経済システムの持続性と安定性を考えたときに、

「寿命による別システムへの移行」
「共同幻想」

についても考慮すべきだと言っているのですが、これはオウンドメディアに限らず、
コミュニティの運営やプラットフォームづくり、組織運営にも共通している話なので、
チェックしておきたいポイントですね。

他にも刺激に溢れる論考が目白押しなので、ぜひご一読ください。

島倉大輔プロフィール

経営コンサルタント 島倉大輔

 

有名人気企業の取締役、国立研究所の研究者の地位を捨て、失意のアルバイト生活から這い上がってきた壮絶な逆転人生。「人生、何度でもやり直せる!」を信条に、コンサルティングを開始。全国延べ1,700社以上の会社や個人を支援し、各業界で勝ち組企業や成功者を生み出してきた。現在、全国の経営者や起業家を支援するために、日々コンサルティングに奔走している。「行動すれば人生は変わる」が信条。

 

朝日放送『雨上がりのAさんの話』、テレビ朝日『お願い!ランキング』『やじうまテレビ!』等に出演。日経ビジネス、FLASH、アントレ、フジサンケイビジネスアイ、近代中小企業など、メディア掲載も多数。また、全国の商工会や青年会議所、金融機関などで講演も行っている。著書に『大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります。』がある。

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