平成から令和へと元号が変わるやいなや、
大手会社で急速に45歳以上の早期退職勧奨、
リストラが強力に進められています。
年功序列、終身雇用の賃金の上昇カーブを見直して、
固定、コストを削減し、経営再建を進めるためですが、
とは言っても、それだけではないんですね。
実は、45歳以上の早期退職を急がなければいけない
本質的な理由があるんです。
今回は、その本質的な理由について解説します。
45歳以上の早期退職勧奨はデジタルトランスフォーメーションと関係がある
なぜ、大手会社で45歳以上の早期退職勧奨が進められているのかというと、
それは、デジタルトランスフォーメーション(DX)と大きな関係があるからです。
デジタルトランスフォーメーションとは、
セクションごとに分断しているシステム、
ブラックボックス化していて何をやっているかよくわからない
レガシーシステムを見直して、デジタル化を進めるというものです。
【参考】DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~
経済産業省も、デジタルトランスフォーメーションを進めていて、
「2025年の崖」という言葉に象徴されているように、
2025年までに何とかしなければ、
日本企業は国際競争に乗り遅れてしまう。
そして、国内でもデジタルトランスフォーメーションができない企業は
市場を奪われて、生き残ることができないということで、
官民挙げて強力に推し進めています。
当然、大手の経営幹部はそれをわかっているので、
内部留保がある今のこの時期にこそ
デジタルトランスフォーメーションを経営の優先課題にあげて
全力で取り組んでいるわけです。
DXを進めるにはレガシーシステム世代に退場してもらう必要がある
が、デジタルトランスフォーメーションの進めていくうえで
障害になると想定されるのが45歳以上の管理職なんですね。
と言うのも、45歳以上の人たちは、
レガシーシステムで成果をあげてきた世代。
自分たちの成功体験を否定するような
デジタルトランスフォーメーションは、どうしても受け入れがたいものなんです。
また、レガシーシステムに慣れ親しんでいるので、
長年使って慣れているシステムを捨てられません。
だからこそ、デジタルトランスフォーメーションを進めるためには、
レガシーシステム世代の人たちに辞めてもらうしかない。
なので、各社一斉に45歳以上の早期退職、リストラが行われているわけです。
中途採用市場に流出してくる優秀な技術者を獲得しよう!
勘違いしてもらいたくないのは、45歳以上の人たちがお荷物で
役立たずだからリストラされているというわけではないということ。
あくまで、新しいシステムを効率的に推進していくために、
レガシーシステムに慣れしたんだ45歳以上の人たちに辞めてもらうというだけで、
45歳以上が社会のお荷物とか不要だということではありません。
間違いなく、これから中途採用市場に、優秀な技術者が流出してくるでしょう。
だからこそ、中小企業はそういった人たちを
積極的に採用して、会社の成長発展の起爆剤にすべきです。
実際、それをやって成長しているのがアイリスオーヤマです。
社内にアイディアはあっても、それを実現する技術がなかった。
なので、積極的に大手を辞めた技術者を採用して、
おもしろいアイディアを形に変えて成功したわけですね。
アイディアはあるけど、どうやって形にしていいかわからない。
そういったことで悩んでいるのであれば、中途採用市場に目を向けてみてください。
会社を大きく発展させるために必要な人材が見つかるかもしれませんよ。
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