安売りは麻薬と同じである

ビジネス

日々コンサルティングをしていると、いつも思うのですが、

売れないと思ったらすぐに安売りしてしまう人が多いですね。

定価で売るのを諦めて、簡単に安売りしてしまうのですが、
安売りは利益を減らすので、ビジネスでもっともやってはいけない行為です。

仮に、安売りをして、売れればまだいいのですが、
安売りした程度では売れないことの方が多いのではないでしょうか。

そうなると、利益を減らすだけで何の意味もなかったということになってしまいます。

そして、一度、安くしてしまうと、簡単に元に戻すことはできないんですね。

だからこそ、安売りせずに、定価で売ることを考えるべきです。

安くすれば本当に売れるようになるのか?

先ほども言ったように、売れないとすぐに定価で売るのを諦めて、
安売りしてしまう人が本当に多いんですね。

例えば、近所のサロンが5,000円で販売していたサービスを
3週間後に店頭で配っているチラシを見たら、1,000円に値引きしていました。

さすがにこれは極端な例かもしれませんが、
物凄い値引きをしているケースはよく見ます。

では、そのサロンが1,000円に値引きして儲かっているのかというと、
内情については詳しくはわかりませんが、少なくともお客は入っていませんでした。

案の定、それから2週間も経たずにお店はなくなっていました。

このサロンの話からもわかるように、
安くすれば売れると思うかもしれませんが、実はそうではないんですね。

逆に、安くすることで、

  • 粗悪なものを売っているのではないか?
  • 手抜きをしているのではないか?
  • 騙そうとしているのではないか?
  • 後から高額なものを強引に売るつもりではないか?

と思われて、客離れを起こしてしまうことになります。

要は、安くすることで、ブランドのイメージが落としてしまうことになるわけです。

そして、安くすれば、利益も減ってしまうので、何一ついいことはないんですね。

戦略的に、フロントエンドとバックエンドを切り分けて
安くフロントエンドを売って、リストを集めて、
後ほどバックエンドを売るというシナリオがあるのであればわかるのすが、

大抵、簡単に安売りしてしまう人は、そういったことを考えずに、
安くすれば売れるだろうという甘い見込みでやっている人がほとんどです。

安売りすれば、増えるとは限りません。
そして、利益も減ってしまうので、安くすればするほど、追い込まれることになります。

安くすれば売れるというのはただの幻想だということを気づいてください。

定価で売れない理由を考える

安売りする前に、定価で売れない理由について考えてみましょう。

定価で売れない理由はいろいろありますが、
私がコンサルティングをしていてよくあるのが、

「売るための努力をしていないのに、なぜか売れないと悩んでいる」

ということですね。

冗談ではなく、本当にそうなんです。

例えば、店頭に商品を並べたり、自社サイトで商品の紹介をしただけで、
売るための努力をしていると思っている人がいますが、そうではないんですね。

商品をただ並べているだけなんです。

本当に低下で売ろうとするのであれば、例えば、店頭であれば、

  • 売り場の配置やPOPなどを工夫する。
  • お客の声をファイルにまとめておく。
  • 看板の位置やデザインをリニューアルする。

ネットであれば、

  • SNSでの情報発信に力を入れる。
  • YouTubeで商品を紹介してみる。
  • セールスページを作り変える。

などの努力ができますよね。

そういったことを一切やらずに、
売るための努力をしていると錯覚している人が多いのが実態です。

なので、売れないからといって、安易に安売りしてはいけません。

売るための努力をしていないことがほとんどなので、
店頭やネットで何をすれば売れるようになるかを考えてみてください。

絶対に売るんだと決意することが大事

定価で商品を売るために大事なことは、
売る側であるあなたが、絶対に売るんだと決意すること。

売れなければ値引きすればいいと最初から思っていたら、
どうしてもそちらの方に流れてしまうんですね。

なので、最初から値引きするという退路を断って、
定価で売るんだという決意することから始めてください。

また、広告やネットだけに頼るのではなく、
駅前でチラシを配ったり、店頭で声掛けをするなど
自分が全面に立って集客活動を行うことが大事です。

こういったやり方は、泥臭くて、面倒臭い。
ダサくて、カッコ悪いので、やりたくないと言って、誰もがやりたがりません。

だからこそ、こういった泥臭い集客に勝機があるんですね。

誰もがやりたがらないからこそ、敢えてやる。

こういった面倒臭くて、手間がかかることこそ
結果を出しやすいので、嫌がらずに率先して取り組んでください。

安売りは麻薬と同じである

安売りすれば、お客は喜んでくれる。結果的に売れるようになる。

というのはただの幻想です。

勝手な売り手側の思い込みです。

そして、安売りは誠実なビジネスのやり方ではありません。

定価で買ってくれた人が、極端な値引きを見たときに、
果たしてどのように思うのでしょうか。

絶対に騙された、損したと思うはずです。そして、リピートもしてくれません。

安売りというのは、麻薬と同じで、売れると錯覚するだけで、首を絞めるだけだということです。

ビジネスで成功したければ、定価で売ることが基本。
倒産している会社は、安売りをして最終的に失敗しているんですね。

なので、安易に安売りするのではなく、定価で売ることを考えましょう。

島倉大輔島倉大輔

島倉大輔

経営コンサルタント。就職人気ランキングトップ企業の取締役、国立研究所の研究者の地位を捨て、失意のアルバイト生活から這い上がってきた壮絶な逆転人生。「人生、何度でもやり直せる!」と信条にコンサルティングを開始。各業界で勝ち組企業や成功者を生み出してきた。朝日放送『雨上がりのAさんの話』、テレビ朝日『お願い!ランキング』『やじうまテレビ!』等に出演。日経ビジネス、FLASH、アントレ、フジサンケイビジネスアイ、近代中小企業など、メディア掲載多数。また、全国の商工会や青年会議所、金融機関などで講演も行っている。著書に『大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります。』がある。

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島倉大輔

経営コンサルタント。株式会社マーキュリーコンサルティング代表取締役。就職人気ランキングトップ企業の取締役、国立研究所の研究者の地位を捨て、失意のアルバイト生活から這い上がってきた壮絶な逆転人生。「人生、何度でもやり直せる!」と信条にコンサルティングを開始。各業界で勝ち組企業や成功者を生み出してきた。朝日放送『雨上がりのAさんの話』、テレビ朝日『お願い!ランキング』『やじうまテレビ!』等に出演。日経ビジネス、FLASH、アントレ、フジサンケイビジネスアイ、近代中小企業など、メディア掲載多数。また、全国の商工会や青年会議所、金融機関などで講演も行っている。著書に『大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります。』がある。博士(学術)。

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