セルフブランディングが起業成功の決め手になる

ビジネス

会社員のときは、大企業、有名企業であればあるほど社名が威力を発揮していました。誰もが知っている会社、信頼されている会社であれば、社名をだすだけで相手が信用してくれて、商品も売れるのですが、起業したらそうはいきません。起業した途端に世界一無名の状態、実績ゼロの状態でスタートするわけです。

たまに、起業したのにもかかわらず、元大手の会社の営業部長です、元有名企業の取締役ですということで、勤めていた会社の社名やポジションをわざわざ名刺に書き込んでいる人がいるのですが、馬鹿だと思われるだけです。

起業したら一国一城の主です。昔の社名をだすのは恥ずかしいことなのでやめましょう。

起業したらゼロからスタートするわけですが、そこで大事になってくるのがセルフブランディングです。オリジナルの自分ブランドをつくることができれば、実績がなくても信用がつく、お客がつく、商品が売れるので、起業したらセルフブランディングを優先してください。

セルフブランディングというと、自分の能力や資格を売り込むことだと考えている人がいますが、それは勘違いです。自分はサイト作成ができる、自分が営業が得意、自分は難関資格を持っている、と言ったところで、誰も振り向いてはくれません。顧客が興味を持ってくれる、信頼してくれる、共感してくれるセルフブランディングを創りましょう。

ヤバすぎるセルフブランディング

端から見ていてヤバいセルフブランディングをしている人がとにかく多いです。いくつかご紹介していくので、絶対に真似してはいけません。

奇妙な肩書きをつける

奇抜さ、物珍しさを訴求するために、理解しがたい肩書きをつけている人がいますが、理解されない、共感されない時点でその肩書きは意味がないのでやめてください。例えば、何とかの女王とか、何とかの魔術師みたいな肩書きは、見ていて痛々しいですし、名乗っている自分は満足しているのですが、周りは口にはしませんが馬鹿だと思っているので、避けてください。

肩書きスラッシャーになる

名刺でもネットでも、複数の肩書きをスラッシュを入れて羅列している人を肩書きスラッシャーと言うのですが、何でもかんでも肩書きを羅列すればいいということで、意識高い系のキーワードを入れまくっている人がいます。しかし、一体何をしている人なのか、何が得意の人なのか、伝わりにくいので、肩書きスラッシャーはやめましょう。

イケメン、美人自慢

若い人に多いのですが、自分がイケメンであること、美人であることを全面に打ち出して、写真をペタペタと貼り付けている人がいます。美容系の商品を売るときは確かに有効なのですが、世のなかには上には上がいて、さらにイケメン、美人がいます。そして、そういった人とガチで戦うことになります。イケメン、美人であることをアピールすること自体を否定はしませんが、それだけでは何身がなく、行き詰まることになります。

儲かっている、金持ちアピール

自分は儲かっている、今日はこれだけ稼いだと言って、高級マンションに済んでいる、高級車を買った、高級ホテルや旅館に泊っている、という自慢話ばかりしている人がいますが、基本的にそういったブランディングはうまくいかないのでやめましょう。一時、流行りましたが、もはやそういった儲かってる自慢は痛いだけです。そして、本物の金持ちは儲かっている自慢はしません。なぜならその必要性がないからです。

オレ、イケてるだろ?

高級車やクルーズ船の前で撮った写真、美人からモテている写真などを使って自己アピールをしている人がいますが、悪趣味としか思えません。怪しい人だと思われるだけです。お勧めしませんが、やりたい人はどうぞ。

セルフブランディングに必要な3つの要素

セルフブランディングでもっとも大事なことは、顧客からどのように見られるのかということです。先ほどの事例のように、奇妙な肩書きや意識高い系キーワードの羅列、自慢話は、呆れられるだけで無意味です。

そもそもセルフブランディングは自己主張の場ではありません。顧客から見たときに、この人なら信用できる、考え方に共感できる、魅力的だと思われることが大事です。なので、セルフブランディングを考えるときは、自分視点ではなく顧客視点で考えてください。

では、セルフブランディングを考えていきましょう。セルフブランディングは、実績、ビジュアル、発信内容の3つで構成されています。

実績

セルフブランディングで大事なのは実績です。どのようなジャンルで、どのような成果をあげてきたのかをはっきりさせましょう。実績がないのであれば、過去の経歴や実績でも構いません。その過去の経歴や実績が、現在のビジネスでも生きているということが示せれば大丈夫です。

ビジュアル

ビジュアルとは、イケメンや美人という外見的な意味ではなく、顧客とのコンタクトポイント(接点)で自分のよさをアピールできているかどうかという意味です。例えば、SNSで、使っている写真や自己紹介文が顧客にとって魅力的なものになっているのかをチェックしてください。

発信内容

サイトやSNS、名刺、チラシなど、各種媒体で、起業の理由や想い、経験などを発信してください。過去にどういった経験をして、想いを持つようになったのかをストーリーでまとめると相手に伝わりやすくなり、共感を得ることができます。

万人に好かれる必要はまったくない

セルフブランディングによってすべての人から好かれる必要はありません。むしろ必要としている人に見つけてもらうためにセルフブランディングをしているので、全員から好かれるという意識を捨てましょう。

周りの人すべてに気に入られるようとすると、八方美人のようなセルフブランディングになってしまって、意味をなさなくなります。つながりたいと思っている人をはっきりさせて、コアなファンから愛される存在になることを心がけてください。

人気のあるタレントやアーティストはであっても、万人から好かれている人はひとりもいません。熱狂的なファンに支えられて彼ら彼女らは成り立っているわけです。当然、熱烈なファンがいる一方で、アンチもいます。しかし、それでいいんです。アンチから嫌われても、気にしないでください。

最悪なのは、ファンも、アンチもいないこと。誰からも興味を持たれない「無関心な存在」になることがビジネスではもっとも最悪です。なので、アンチがいたら喜んでください。なぜならアンチがいるということは、かならずどこかにあなたのファンがいるからです。

仮に、100人のうち99人のアンチがいても大丈夫です。100人のうち1人ファンがいるということは、日本の人口1億2000万人のうちファンは120万人もいるということになるので喜ぶべきことです。どのようなビジネスであっても120万人も顧客がいれば大成功です。なので、嫌われることを恐れずに、つながりたい人だけを対象にしたセルフブランディングをしてください。

島倉大輔島倉大輔

島倉大輔

経営コンサルタント。就職人気ランキングトップ企業の取締役、国立研究所の研究者の地位を捨て、失意のアルバイト生活から這い上がってきた壮絶な逆転人生。「人生、何度でもやり直せる!」と信条にコンサルティングを開始。各業界で勝ち組企業や成功者を生み出してきた。朝日放送『雨上がりのAさんの話』、テレビ朝日『お願い!ランキング』『やじうまテレビ!』等に出演。日経ビジネス、FLASH、アントレ、フジサンケイビジネスアイ、近代中小企業など、メディア掲載多数。また、全国の商工会や青年会議所、金融機関などで講演も行っている。著書に『大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります。』がある。

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島倉大輔

経営コンサルタント。株式会社マーキュリーコンサルティング代表取締役。就職人気ランキングトップ企業の取締役、国立研究所の研究者の地位を捨て、失意のアルバイト生活から這い上がってきた壮絶な逆転人生。「人生、何度でもやり直せる!」と信条にコンサルティングを開始。各業界で勝ち組企業や成功者を生み出してきた。朝日放送『雨上がりのAさんの話』、テレビ朝日『お願い!ランキング』『やじうまテレビ!』等に出演。日経ビジネス、FLASH、アントレ、フジサンケイビジネスアイ、近代中小企業など、メディア掲載多数。また、全国の商工会や青年会議所、金融機関などで講演も行っている。著書に『大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります。』がある。博士(学術)。

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