料理のレシピサイトとして
草分け的な存在のクックパッドですが
現在クックパッド離れが起きています。
前年同期比で見ても、売上高、営業利益ともに減少。
深刻なのは平均月間利用者の減少で、
2016年には6400万人だったのが、
2019年には5400万人と1000万人も減る事態に!
クックパッド離れが起きた原因としては、
デリッシュキッチンやクラシルといった競合サービスが増えたこと。
そして、特売情報を閲覧できる機能がトクバイというアプリに分離されたため、
特売情報を見て献立を決めていた主婦層が離れてしまったことが考えられますが、
さらにクックパッド利用者からは、
レシピの数が増えすぎて、何を選んでよいかわからない。
動画慣れしている世代にとっては
短冊切りやとろ火で煮込むといった文字だけでは理解できない。
など、クックパッドの根幹を揺るがすような声もあがっています。
確かに、これらはクックパッド離れの原因ではありますが、決定的な要因ではありません。
では、本当の原因は何かということですが、
それは、検索ユーザーの行動が大きく変わったことです。
TwitterやInstagramで検索をする人が増えている
実際に、クックパッド利用者からは、次のような声があがっています。
もはや、レシピは一つのサイト内で調べるものじゃない。
レシピを知りたいときは、Twitterやインスタグラムに
「茄子 味噌 レシピ」などと直接入力して検索しています。主婦も忙しいし、共働き世帯も増えている。
時間をかけて自分の口に合いそうなレシピを探して、丁寧に調理するよりは、
SNSや偶然目にした動画で直感的に気に入った料理を作ることの方が、
自然になっているのでは。そういう意味でクックパッドの動画サービス「cookpadLive」(旧「cookpad TV」)は、
基本的に「クッキングLIVE」を配信するもので、
ぱっとレシピを知りたいときに使うものではない印象です。
以前は知りたい情報があれば、Googleで検索をするというのが一般的でした。
が、最近は、Googleではなく、TwitterやInstagramで検索をする人が増えていて
もはやサイトで検索というクックパッドのシステムがニーズが合致していないと言えるでしょう。
SNSでは本音で語っているリアルな情報を得られる
TwitterやInstagramなどSNSで発信している人は一般人。
なので、SNSで得られる情報は
検索結果で上位表示をするためや
何を売るために恣意的に作られた情報ではなく、
自分が直接体験したことを本音で語っているリアルなものばかりです。
Instagramでは写真がメインなので
ごまかしが効かない本物の情報を手に入れることができるとあって
飲食店選びやファンション分野についてはかなりの人がSNSで検索をしています。
モテクリエイターのゆうこすさんも、
SNSのハッシュタグから検索されることが増えていることを指摘しており、
若者を中心にSNSでの検索が当たり前になってきているのが現状です。
提供する情報によって媒体を使い分けよう!
とは言っても、Googleでの検索がなくなるわけではありません。
口コミ情報やキャンペーン情報はTwitter、
美容やファッションのようにビジュアル重視の検索はInstagram。
知りたい情報を短時間で見つけたい場合や
正確な情報を知りたいときはGoogleで!
というように、調べたい内容によって
検索を切り分けて使っている人が増えているということです。
また、従来の口コミサイトはやらせやサクラが多かったですが、
SNSであれば顔が見える人の口コミを知ることができるので、
そういった意味からもSNSでの検索は増えていると思われます。
なので、これからのマーケティングは、
キャンペーン情報や速報性の高い情報についてはTwitterで、
商品のデザインやビジュアルを訴求したい場合はInstagramで、
商品の詳しい内容や購入方法などについては自社オウンドメディアで、
というように、提供する情報によって
媒体を使い分けていくことがポイントになってくるでしょう。
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