国内の住宅市場は、少子化の影響で完全に頭打ちの状態。
そんな状態を打開するために、
パナソニックホームズや積水ハウスなど
大手ハウスメーカーがホテル事業を新たに手掛けることに。
なぜ、ホテル事業なのかというと、
政府の後押しによるインバウンド需要の増加と
深刻なホテル不足で大きなニーズが見込まれること。
そして、戸建て住宅の部材やプレハブ工法が
ホテル建設にそのまま転用できるからです。
通常、ホテルの建設は少なくとも1年はかかりますが、
プレハブ工法であれば半年で完成させることができます。
つまり、安い費用で、最短の時間で建設できるので、
素早い回収が見込めるわけですね。
そして、万が一、ホテルとしての需要がなくなった場合、
リノベーションをして賃貸住宅にできるので、
失敗リスクが低いというのも大きな理由だと考えられます。
大手ハウスメーカーのホテルビジネス進出の戦略的な意味とは?
この、大手ハウスメーカーのホテルビジネスへの進出のことを
経営戦略では、ドメインの再定義と言います。
ドメインとは、わかりやすくいうと事業領域のことで、
自社の強みや特技を活かして、どのようなビジネスを勝負するのかを決めること。
大手ハウスメーカーは、短期間で、安い費用で、
住宅をつくれる強みを持っているので、
強みを活かせるホテルビジネスに目をつけ、ドメインを再定義したわけです。
わかりやすく言えば、勝てないビジネスを捨て、
勝てるビジネスに乗り換えたということです。
ソフトバンクグループ成功の秘訣は、ドメインの再定義にある
ビジネスで成功するには、
随時、ドメインを再定義していくことが大事ですが、
着実にそれを実行したのがソフトバンクグループの孫正義会長。
孫さんは、ドメインを、戦う領域と名付けて、
時代の流れに応じて戦う領域を変えることで成功しました。
創業時は、パソコン用のパッケージソフト。
そして、出版、インターネット、通信、人口知能といったように、
従来のビジネスにこだわらることなく、
勝てるビジネスを選び、経営資源を集中投下することで成長してきたわけですね。
ビジネスで成功するには、ドメインを最定義する。
言い換えれば、その時々の勝ち馬に乗ることが大事だということです。
勝ち馬に乗るタイミングを見極めろ!
勝ち馬に乗るときに、大事になってくるのがタイミング。
事業のライフサイクルは、
導入期、成長発展期、衰退期と分けられますが、
ベストのタイミングは、導入期が終わり、成長発展期に切り替わるころ。
導入期に参入しても、市場ではまったく認知されていないので、
参入するタイミングが早すぎて、結果を出せずに終わるでしょう。
また、市場が縮小していく衰退期に参入しても
費用倒れで最終的に撤退することになります。
なので、勝ち馬を選ぶときは、勝ち馬に乗るタイミングについても見極めてください。
早すぎてもダメ。遅すぎてもダメ。
市場で認知され、これから爆発的に成長していく、
まさにそのタイミングで勝ち馬に乗りましょう。
頑なな姿勢をやめて、柔軟な発想を持とう
ビジネスで成功したければ、
ひとつのビジネスだけにこだわってはいけません。
どのようなビジネスにも流行り廃りがあります。
売れないビジネス、廃れていくビジネスで頑張っても、
結果を出すのは難しいでしょう。
勝ち馬を見極める。そしてベストのタイミングで勝ち馬に乗ることが大事。
頑なな姿勢はやめて、柔軟な発想でビジネスに取り組んでください。
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