現在、イトーヨーカドーとイオンといった総合スーパーが苦戦している。
イトーヨーカドーは不採算店舗を整理したが、
業績が回復せず、大規模なリストラを計画している。
イオンも、商品の絞り込みや仕入れの改善を行っているが効果をあげていない。
そんななかで、業績を伸ばしているのがオーケーと成城石井。
総合スーパーとはまったく異なる戦略で両社ともに成長している。
では、どういった戦略をとっているのか。
圧倒的なコスパのよさを追求しているオーケーの戦略
首都圏を中心に出店しているオーケーは、質のよい商品が安いのが最大の特長。
総合スーパーのように何でも揃えるのではなく、
商品の数を絞り込んで品揃えをしている。
商品を絞り込むことで大量仕入れが可能になるので、
高品質の商品を安く提供できる競争優位性がある。
例えば、A5ランクの和牛であれば、
イトーヨーカドーとイオンの半額で買える。
圧倒的なコスパのよさが最大の武器だ。
駅ナカで会社帰りのサラリーマンを狙う成城石井の戦略
成城石井は、総合スーパーのように大型店舗ではなく、
駅ナカの40~60坪という狭いエリアに出店している。
当然、狭い店舗には、肉、魚、野菜を陳列できない。
そこで、成城石井は、惣菜をメインに品揃えをしている。
ターゲットは、サラリーマン。
会社帰りに、駅ナカで惣菜を買ってもらうという戦略だ。
なので、成城石井はセントラルキッチンで一流のシェフが監修した
電子レンジでチンしておいしいメニューの開発に力を入れている。
総合スーパーやコンビニと比べて価格は高いがおいしく、
保存料や合成甘味料などをつかわない健康的な惣菜が人気を集めている。
弱者の戦略の本質
オーケーと成城石井。
両社がとっている戦略の根底にあるのは
大手の総合スーパーと同じ土俵で戦わないということだ。
戦略は、戦いを略すと書く。
つまり、大手とガチで戦わないことが勝つための秘訣だ。
両社ともに大手とは異なる土俵で、独自性を発揮して業績を伸ばしている。
弱者は、強者と同じ土俵で戦わない。これこそが弱者の戦略の本質である。
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