新幹線には、グリーン、指定席、自由席の3つの席がありますが、
もしあなたが自分の商品を売るときに、
どの席に座っている人を対象にしますか?
お金持ちが乗っていそうなグリーン席の客でしょうか。
それとも、人数が多い指定席に座っている客でしょうか。
いろいろな考え方があると思いますが、
基本的にこの質問をすると、ほとんどの人は
グリーン、指定席、自由席のいずれかを選ぶんですよね。
そもそも、それがダメなんです。
完全に絞り込むという昔からの戦略論に捉われています。
考えてみてください。
日本は、人口減少によって市場が縮小します。
そんななかで、絞り込むことで、ビジネスが拡大すると思いますか?
従来の戦略論に従って市場を絞り込んだら、確実に儲からないでしょう。
もう、従来の常識は捨てましょう。
そして、人口減少による急速な市場縮小に対応した新しい発想を持ってください。
全部の層を対象にしよう!
では、どうすべきかというと、
わたしであれば、グリーン、指定席、自由席に座っている
すべての客を対象にビジネスを考えます。
例えば、グリーンに座っている人であれば、
会員制の限定された人だけがアクセスできる特別のサービスや
不動産、資産運用、相続、保険といったコンサルティングサービスを提供する。
指定席に座っている人に対しては、人数が多いので、ネットを使ってサービスを提供する。
もちろん、自由席の人と差別化するために、プレミアム感のある形で
ビジネスやサービスを考えます。
自由席に座っている人に対しては、
現金一括払いは厳しいので、分割払いの仕組みを導入したり、
月会費制のコミュニティビジネスを提供します。
このように、各層に対して、適したビジネス、適した仕組みを導入することで、
全部の層から収益があがることを考えます。
そして、これからの時代、この発想が大事になるんですね。
従来は、市場を細分化して、特定の市場に絞り込んでも、
売上や利益が見込めたのですが、これからの時代、そううまくはいきません。
市場が縮小しているので、細分化したとしても、
全部の層を対象にしていくことが大事です。
もちろん、全部の層に対して、共通のビジネス、
共通の仕組みを導入するという意味ではないので、勘違いしないでくださいね。
大事なことは、下手に絞り込まずに、全部の層を対象にしたビジネスを考えるということ。
ランチェスター戦略や弱者の戦略ばかりを学んできた人は
この発想がまったくないので、気をつけてください。
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