休業要請はただの自殺要請!緊急事態宣言は早期に解除すべきだ!

ビジネス

新型コロナウィルスの感染拡大を受けて
安倍総理が4月に緊急事態宣言を発令しました。

3月から行われているイベント自粛や外出自粛に加えて、
現在、休業要請、営業自粛が行われていますが、

中小企業や小店舗の事業者、経営者からは、
断末魔の叫びが聞こえてきている状況です。


そもそも、2019年10月の消費増税で国内需要が低下。

2020年2月には新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐために
中国人をはじめとする観光客の入国制限でインバウンド消費が激減。

そして、緊急事態宣言で国内のヒト・モノ・カネが完全に停止。
飲食業やサービス業、ホテル、旅館業を中心に業績が悪化し、

現在、コロナショックによって
日本経済が崩壊寸前の状態に追い込まれています。

未曾有の事態に突入している日本経済


2019年10月に消費増税をしたことで、
2019年10~12月期のGDPはマイナス7・1%減になりました。

その後、新型コロナによって、
インバウンド、国内需要が蒸発したかのように消えてしまったわけですが、

民間調査会社の予測では、

2020年1~3月期はGDPマイナス5・2減
2020年4~6月期はGDPマイナス21・7減

というかつてない予想が示されています。

また、ゴールドマンサックス証券のエコノミストは
2020年4~6月期のGDPを25%減と予測しています。

つまり、消費増税後から連続3期でマイナス成長になることが確定、
戦後で最悪の落ち込みになることが明らかになっています。

上場企業の純利益が67%減に


体力のある上場企業ですら事態は深刻で、

国内上場企業の2020年1~3月期の純利益合計が
前年同月火で67・3%減になることが確定。

製造業は59・3%減、非製造業は76・7%減ということで

大手であっても経営危機といえる状況に直面しています。

中小企業は新型コロナ関連倒産が急増している


当然、体力ない中小企業は危機的な状況で、

帝国データバンクによれば、新型コロナウィルス関連の倒産が115件に激増。

ホテル、旅館業、飲食業、アパレル、小売業で倒産が集中しており、
資金繰りが尽きて、体力のない中小企業が倒産に追い込まれています。


現在、政府は、無利子・無担保の融資、持続化給付金、雇用調整助成金、
不渡り猶予、社会保険料・税金の猶予などの対策を講じていますが、

現段階でも着金はしておらず、今後資金繰りに行き詰まった企業が
倒産を待たずして、自主廃業を選択する可能性が高いと言えるでしょう。


百貨店は4月の売上が7~8割減という危機的状況


百貨店各社もかなりの深刻な状況で、

2020年3月は、売上2~3割減でしたが、
2020年4月、緊急事態宣言がだされてからは、7~8割減。

三越伊勢丹ホールが81・3%減、
J・フロントリテイリング(大丸・松坂屋)が79・1%減、
高島屋が74・7%減、そごう・西武が71・4%減ということで

各社が倒産寸前の危機的状況に陥っています。

都内とんかつ店店主が自殺に追い込まれる事態に


外出自粛、休業要請によって営業が縮小したことで
精神的に追い込まれて東京都練馬区のとんかつ店店主が
焼身自殺するという悲しい出来事が発生しました。


店主は、高校卒業後、法政大学の夜間学部に進学。
さらに慶応大学、日本大学大学院に進学して学びという努力家で

妻の実家が営んでいたとんかつ店を継いで、夫婦二人三脚で切り盛りしてきました。

商店街のイベントでは中心的な役割を果たし、
五輪の聖火ランナーにも選ばれるぐらいのアクティブな人でしたが、

営業自粛によって精神的に追い込まれて自殺という選択肢を選んでしまいました。


事業者、経営者であれば、他人事ではありません。

売上9割減というなかで、家賃や人件費の支払いが迫ってくる。
融資や雇用調整助成金の申請をしても、着金しない状態が続いている。

なかには、とんかつ店店主と同じように
精神的に追い込まれている人も少なくないでしょう。

事業者、経営者にとってはそれだけ切羽詰まった状況だということです。

緊急事態宣言を継続するという最悪の愚策


政府は、緊急事態宣言を解除せず、5月末まで延長することを決めました。

しかし、本当に正しい判断なのでしょうか。

政府の専門家会議の発表によれば、

感染者1人が何人を移すのか、平均値を表す実効再生産数は

全国では、3月25日の2・04から4月10日には0・71に、
東京では、3月14日の2・64から4月10日には0・53に、

大幅に下がっていることが明らかになっています。


実効再生産数が0・7や0・5であれば、
海外であればロックダウンを解除するレベルですが、
日本では緊急事態を解除するのではなく、延長するという決断をしたわけです。

実効再生産数がどのレベルになったら緊急事態宣言を解除するのか。
緊急事態宣言を延長することで最終的に達成する目標は何か。

ということが明確に示されることなく、
急事態宣言を延長し、休業要請を続けるのは、
事業者、経営者に対して自殺要請をしているのと同じです。


専門家会議には、感染症の専門家ばかりで
経済や経営の専門家が入っていません。

感染症の専門家、そして政治家は、新型コロナウィルスで死者がでることを恐れて
緊急事態宣言や休業要請を解除したがりませんが、

現在のようななし崩し的に、補償もなく休業要請を続ければ、、
確実に、中小企業や小店舗は資金繰りが尽きて、倒産、廃業していくでしょう。

そしてそこには従業員がいる、その家族もいる。

そういった人たちが経済的に追い込まれて自殺をする恐れが十分にあるわけです。

間違いなく、新型コロナ感染による死者数よりも、
経済苦による自殺者の方がはるかに上回るでしょう。


政府は、海外ではロックダウン解除レベルの実効再生産数に達しているのに、
なぜ、緊急事態を解除しないのか、その理由を明確に説明すべきです。

エビデンスに基づいた新型コロナウィルス感染拡大の防止策


厚生労働省のクラスター班、日本感染症学会、
そして政府の専門家会議がこれまでに発表している資料等を総合的に勘案すれと、
新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐには以下の対策が有効だと考えられます。

三密ビジネスの休業要請


密閉、密集、密接の三密環境では誰もが感染しやすく、他人を感染させてしまうので、
キャバクラやガールズバー、風俗、パチンコなどは、徹底した休業を要請すべきです。

西日本新聞によれば、福岡市の感染経路不明者で、男性は女性の4倍。

世代は50代で、中州の接待を伴う飲食店を利用していたことが明らかになっています。

つまり、50代のスケベ親父が感染を拡大しているわけです。

だからこそ、感染を拡大させないためにも、
三密ビジネスの休業要請を徹底してやるべきです。

高齢者の外出自粛の徹底


のどにウィルスをためこんで、放出しやすいのは
60代以上の高齢者であることがわかっています。

高齢者は、感染して重症化しやすく、他人を感染させやすい傾向があるわけです。

逆に、子供はウィルスをためこまず、放出もしないので、
他人を感染させるリスクは極めて低いので、外出自粛を要請すべきは高齢者。

実際、都内では、新型コロナの感染で死亡した人のうち、
60代以上が92%を占めているので、

死亡者を減らすためにも高齢者の外出自粛は必須だと言えるでしょう。

経済苦による自殺を防ぐためにも速やかな休業要請の解除が必要


緊急事態宣言、休業要請が延長されたことで
今後、中小企業が大量倒産し、失業者が増えていくでしょう。

日本では、失業率と自殺者数はリンクしているので、
失業者が増えれば、自殺者が増えていくことになります。

さらに、経済が一度大きく落ち込んで、失業率が高くなると、
完全に元の状態に戻るのに10年、20年という年月がかかるので、
新型コロナが落ち着いたとしても数年間は自殺者が高止まりする可能性があります。

経済苦による自殺を防ぐためにも、

緊急事態宣言、休業要請を早い段階で解除して
感染拡大に努めながら、若い人たちで経済を回していくことを考えるべきです。

島倉大輔島倉大輔

島倉大輔

経営コンサルタント。就職人気ランキングトップ企業の取締役、国立研究所の研究者の地位を捨て、失意のアルバイト生活から這い上がってきた壮絶な逆転人生。「人生、何度でもやり直せる!」と信条にコンサルティングを開始。各業界で勝ち組企業や成功者を生み出してきた。朝日放送『雨上がりのAさんの話』、テレビ朝日『お願い!ランキング』『やじうまテレビ!』等に出演。日経ビジネス、FLASH、アントレ、フジサンケイビジネスアイ、近代中小企業など、メディア掲載多数。また、全国の商工会や青年会議所、金融機関などで講演も行っている。著書に『大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります。』がある。

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島倉大輔

経営コンサルタント。株式会社マーキュリーコンサルティング代表取締役。就職人気ランキングトップ企業の取締役、国立研究所の研究者の地位を捨て、失意のアルバイト生活から這い上がってきた壮絶な逆転人生。「人生、何度でもやり直せる!」と信条にコンサルティングを開始。各業界で勝ち組企業や成功者を生み出してきた。朝日放送『雨上がりのAさんの話』、テレビ朝日『お願い!ランキング』『やじうまテレビ!』等に出演。日経ビジネス、FLASH、アントレ、フジサンケイビジネスアイ、近代中小企業など、メディア掲載多数。また、全国の商工会や青年会議所、金融機関などで講演も行っている。著書に『大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります。』がある。博士(学術)。

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