こんにちは、島倉です。
2ちゃんねるのスレッドに、元銀行員で脱サラで
白いたい焼きのフランチャイズに加盟した男性が、
「借金2820万円を抱えた。全部白いたい焼きのせい」
というスレッドを立ち上げました。
スレッドの冒頭には、
そろそろ死のうと思ってる。
脱サラして上手く行くと当時は思っていた。
家族に迷惑がかかるから店がヤバくなった時点で離婚。
娘二人とは年に2回ほど会うのみ。
死のうと思ってる。
と書かれていますが。。
かなり衝撃的な書き込みですね。
なぜ、彼は脱サラをしてうまくいかずに
離婚、そして多額の借金を抱えて、
死にたいと思うまでに追い詰められたのでしょうか。
起業して成功するが一転して借金を抱えるまで
2ちゃんねるに書き込みをした男性は
早稲田大学を卒業して、地方の銀行に就職。
結婚をして、子供ができ、貯金は1000万円を超え、
誰もがうらやむ順風満帆とも言える人生を歩んでいました。
何ひとつ不自由のない暮らしの中で
地方で勝ち組としての人生を送っていましたが、
銀行での仕事におもしろみを感じられず、
地方なので刺激がない単調な生活に
うんざりしていました。
そんなときに、頭のなかでよぎったのが起業。
起業するときに、条件として、
簡単に始められる飲食。
長期的に稼げる。
原材料が安い。
を考えていて、ちょうど当時ブームになっていた
白いたい焼きに出会いました。
そこで、フランチャイズへの加盟を決意したそうです。
初期費用として、600万円。
貯金から600万円を支払って
無事、独立を果たしました。
ちなみに、そのブームになっていた白いたい焼きとは、
材料にタピオカ粉を使うことによって
白くで食感がモチモチとしているたい焼きです。
通常、茶色のたい焼きは温かくないとおいしくありませんが
白いたい焼きの場合、冷たくしてもおいしいので
秋、冬だけでなく、真夏もイケる
新しい和風スイーツとして注文されました。
当時、たい焼きとしては高めの価格、
1個220円で販売しましたが、
珍しさに加えて、
連日メディアに取り上げられていたので、
全国的にブームになっていたので
お店の前になんと3時間待ちの
行列ができるぐらい人気がありました。
当然、売上はうなぎのぼりで、
月に300万円近い売上があり、
年収も手取りで5000万円を超える状態に。
その男性は、本気で、儲かって儲かってしょうがないので
毎日、フェラーリやマセラティのカタログを眺めていたとか。。
もはや、このままいけば、白いたい焼き長者になるはずでした。
が、ブームになっていたので、
白いたい焼きで脱サラする人。
また、飲食店や屋台をしている人が次々に参入。
完全に、過当競争状態に陥りました。
そうなると、どこでも買うことができるので、
白いたい焼きブームが終焉。
行列をつくっていたぐらい話題になっていましたが
恐ろしいぐらいにお客が去っていき。。
なんと、1日、売れて10個。
売上はたったの1800円に激減してしまいました。
急激な多店舗展開をしていたので、
店舗の賃料やスタッフの人件費が膨らみ
赤字状態が続いていたので、全店閉鎖を決断。
しかし、大手のショッピングモールの契約では
2年間の縛りがあるため、途中解約でも期間内の家賃を
清算しなければならなかったので、さらに負債が膨らむことに。
結局、たい焼きを焼く機械などを売っても
手元に残った借金は3000万円近くに。。
起業してブームに乗って成功、
が、急激なブームの終焉で借金を抱えて離婚することに。。
というのが最終的な結末でした。
彼の何がいけなかったのか?
2ちゃんねるの書き込みを見ると、
家族にも借金の一部を払ってもらっているようですが。。
現在は、死ぬしかないという状態まで
追い詰められているようです。
では、彼の何がいけなかったのでしょうか?
ブームに乗ったから?
確かに、それが原因であることは否めません。
所詮、ブームは一過性で、
永遠に続くことはありません。
ブームに乗ってうまくいっても
ブームの終焉と同時に自分も終わる
というのは、
起業で失敗する典型的なパターンなので、
ブームに乗っていはいけないと言いたいところすが、
わたしは、ブームに乗ってもいいと思います。
というのも、ブームに乗るどころか
売れることもなく、鳴かず飛ばずの状態が続いて、
最後は心が折れて廃業、という人が多いからです。
ブームに乗ったということは、
チャンスを掴んだということなので、
悪いことだとは思いません。
ただし、ブームは終わりがかならず来るものなので、
儲かっているときにこそ
別のビジネスに投資をして、
リスク分散をはかることが大事です。
フェラーリやマセラティのカタログを見て
ニヤニヤしているなんて論外です。
ビジネスでもっともやってはいけないのは
何かひとつのことに頼ること、依存すること、です。
白いたい焼きという、ひとつの事業に執着していては
その事業がダメになったらすべてを失うということになるので
絶対にビジネスをするときは、ひとつに依存してはダメです。
彼は、儲かっている間に
複数の収益を生む柱をつくっておくべきでした。
それができていれば、
少なくとも多額の借金を抱えるとか、
家族が離散するといったことにはならなかったでしょう。
繰り返しますが、
ひとつに固執することだけは
絶対にやってはいけません!!
ビジネスでは数字の1がもっとも危険だということを覚えておいてください。
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